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 かんたん中国茶入門

中国茶の歴史

神農 中国茶の歴史

お茶は紀元前2,700年ごろ
今から約5000年前(日本の弥生時代)に始まったとされている。

陸羽の「茶経」の中で、喫茶は、「神農」から始まったとしている。神農は、伝説上の“三皇五帝” の一人で、農業の神。

「昔、民はいろんな食べ物や水を食べたり飲んだりしていたので、中毒や病気になっていた。
そこで神農は、 100種類の草を嘗めて選別し、どれが食べられるか教えたという。 その時一日に72回の毒に冒されたが茶葉で救われた」という言い伝えがある。
神農は、水晶のような腹を持ち、食べ続けた食べ物は何かすべてはっきり見て取れたという。その時、神農は、人々の苦しみを理解するために、目にした植物をすべて食べ、どれに毒があるか、どれが人の健康に良いかを試そうとした。ある日、彼が中毒になった時、すぐに白い小さな花を咲かせた、一年中常緑の木の柔らかい枝と葉を食べたところ、咀嚼した柔らかい枝が、腹の中で上下左右に動き、有毒な植物をきれいに洗い中毒症状を取り除いた。このため、神農はこの小さい白い花の常緑樹を「査」(中国語発音cha)と呼び、後の人がこれを「茶」と呼ぶようになった。茶に解毒作用があることは、ここから知られるようになった。
お茶は食べられる植物や薬草を求める過程で、偶然に発見したものとみられ、先に薬として、後に食用、飲用へと発展していった。
(中国国際茶文化研究会資料より)

中国茶の産地(大陸茶)

中国茶の産地(大陸茶) 茶は、雲南省から四川省にかけて発見されたとされており、現在、中国の10の省と区、約200カ所の地域で野生の大茶樹が発見されている。

雲南省の思茅地区鎮源県千家寨の原始林では、野生大茶樹の群落、数千畝(667u/畝)が発見され、その中の一本は2700年前のものと見られている。(写真)

茶樹は、長江に沿って東へと広がっていき、茶葉も小さくなっていった。

現在、雲南,四川,貴州,広西壮族自治区,峽西,湖北,湖南,江西,河南,安徽,山東,江蘇,浙江,福建,広東などで栽培され、1,000種類以上あるといわれる。

青島ビールで有名な山東省のラオ山が北限。
大陸烏龍茶は、福建省や広東省を中心に作られている。
(参考:中国国際茶文化研究会資料より)

中国茶の産地(台湾茶)

中国茶の産地(台湾茶)

台湾は、品種改良に非常に熱心で、良質のお茶が作られている。

武夷山の技術を取り入れた「文山包種茶」。

安渓の技術を取り入れた「凍頂烏龍茶」や「木柵鉄観音」。

台湾で独自に開発された、金萱茶(台湾12号)や翠玉茶(台湾13号)や四季春。

ウンカという害虫に、わざと新芽を噛ませた、烏龍茶の中では最も発酵度が高い、特殊な「東方美人茶(白豪烏龍茶)」。

1,000m以上の高山で栽培される「高山茶」などへと独自の発展をしてきた。

高山茶や凍頂烏龍茶の大ヒットの影響で、台湾地区内の産地偽証ばかりではなく、ベトナムや大陸から荒茶が持ち込まれ再加工された粗悪台湾茶まであるので、注意が必要。

中国茶の分類方法

中国茶の産地(台湾茶)

中国茶の分類方法は、製造方法による6大分類+茶樹以外の葉や花茶が一般的。

1.緑茶:発酵させない「不発酵茶」
2.白茶:「弱発酵茶」
3.黄茶:「弱後発酵茶」
4.青茶(烏龍茶):「半発酵茶」
5.紅茶:「完全発酵茶」
6.黒茶(普洱茶):「後発酵茶」
7.再加工茶:ジャスミン,工芸茶,茶外茶

<十大銘茶>
1.龍井茶、2.碧螺春、3.黄山毛峰、4.君山銀針、5.祁門紅茶、
6.六安瓜片、7.信陽毛尖、8.都塩ム尖,9.武夷岩茶、10.安渓鐡観音

※写真は、中国で最も有名な緑茶の王様「龍井茶」の釜炒り工程。

中国茶の選び方 その1(選び方の基本)

中国緑茶にしても烏龍茶にしても何から選んで良いか迷われることだろう。まずは、わかりやすい基本の烏龍茶から覚えよう。

烏龍茶といっても、発酵の度合い、茶樹の違いなど様々で、同じ品種同じ産地だとしてもいっても、グレード、生産時期、その収穫期の気候など非常に複雑。
単に、受賞茶や高級品だからといっても、おいしいとも言えない。というのも、中国のみやげ物店の、お茶のグレードなどあてにならない。保管管理が悪いものも、売れない寿司屋のネタと同じ。

■当HPは、出来るだけわかりやすいように、中国茶を新鮮な香りのタイプや半発酵のコクのあるタイプなど、味や香りの違いで分類している。

<発酵の違いから選ぶ>
 1.緑茶に近い烏龍茶(球型・条型)
 2.中度(三紅七緑)に発酵させた球型烏龍茶
 3.焙煎が強い条型烏龍茶
 4.紅茶に近い烏龍茶

中国茶の選び方 その2(清香系烏龍茶)

清香系烏龍茶とは、緑茶のような爽やかな青葉の香りがあり、烏龍茶特有のおいしさを持つ烏龍茶をいう。産地、茶樹、製茶方法などによってそれぞれ特有の香りやおいしさが違う。

清香烏龍茶は、形状により2種類に分けられる。

■球型(丸く丸まったもの)
 ・安渓鉄観音
 ・台湾凍頂烏龍茶
 ・台湾高山茶(梨山・阿里山ほか)
 ・その他、佛手,本山,毛蟹,四季春,金萱茶(台湾12号),翠玉茶(台茶13号)など。

■条型状(茶葉が長いままの茶葉)
 ・台湾の「文山包種茶」

大陸と台湾には、同名のお茶があるが品種も違う別物。

台湾高山茶人気の影響で、ほとんどの烏龍茶が緑茶化しており、本来の中度発酵のお茶が少なくなっているのは残念。

■「高山茶」は、海抜1,000m以上で作られるお茶をいう。お茶に適した地域の高山地区は、朝夕の気温差が大きく、霧が多く湿度が高いなどの環境が整い良質のお茶ができる。 つまり、霧などにより日本茶の玉露やかぶせ茶(生育の途中で覆いで日光を遮って旨味を強くしたお茶)と同様な状況が自然につくられることから、アミノ酸の多いおいしいお茶が出来る。このお茶は、発酵度を低く抑えて作られ、甘味が強い“高山気”と呼ばれる新鮮な香りが特徴。
高山茶のように、緑茶のような香りを残しながら軽い発酵の烏龍茶が生まれ「清香系烏龍茶」という言葉が生まれた。中国の鉄観音もほとんどが、「清香系」になってしまった。

中国茶の選び方 その3(武夷岩茶)

烏龍茶の発祥地とされる福建省“武夷山”は、険しい岩山で、岩場の岩からしみ出る清水が降り注ぐ独特の環境。この岩場で栽培されることから「岩茶」と呼ばれる。宋代には貢茶(皇帝に納めるお茶)として名を知られていた。

岩茶の中でも、最も有名な「大紅袍」と呼ばれるお茶の原木は樹齢400年以上で、天心岩に4本残っている。数年前までは、生産から納品までが国によって厳重に管理されていたという。生産量は、年数百グラムにも満たず市販されることはないが、一時オークションに出展されて、20gで19万8,000元(当時のレートで約287万円)という高値が付いたことで伝説のお茶となっている。

一般的に販売されている「大紅袍」は、原木から接ぎ木や挿し木などで殖やしたもの。

「岩茶の王様」といわれる「大紅袍」と、「鉄羅漢」「白鶴冠」「水金亀」の4種類を四大岩茶という。
その他、武夷水仙や在来種の「奇種」、肉桂などが有名で、岩茶は、100種類以上あるとも言われる。

岩茶は、鉄観音のような“球状”ではなく、長い茶葉のまま乾燥され、日本のほうじ茶のようにしっかり火入れされるため、茶葉は茶色で、どっしりとコクがあり、口に茶水を含んで飲み込むと、後から香りと甘味がド〜ンと押し寄せてくる。これを「岩韻」という。


岩茶は、日本人にも受け入れられやすい、飽きのこないお茶で、「温のお茶」といわれ、ポカポカ暖まり、冷え性の方にも好まれるお茶。

日本で一般的に知られているぺットボトルの黒い水色の「烏龍茶」は、この地域の水仙種を利用したものが多い。

中国茶の選び方 その4(閩min南・広東の烏龍茶)

閩(ミン(門の中に虫))とは、福建省の意味。したがって閩min南は、福建省南部を意味する。

■安渓四大烏龍茶

最も有名な「安渓鉄観音茶」をはじめ、黄金桂、本山、毛蟹を「安渓四大烏龍茶」という。ほかに、梅占などがある。

「毛蟹」は、安渓鉄観音の偽物として使用されたり、本山は、青葉の香りの爽やかな清香系烏龍で、梅占と共に、「色種」と呼ばれるブレンド烏龍茶に利用される。

「鉄観音茶」の名前は、最も知られた烏龍茶であるが、本物の「鉄観音」は、実際にはあまり知られていない。
「鉄観音種」独特のしっかりした花の香りがあり、この余韻が長く続き「音韻」と呼ばれる。この強い香りにより、アロマテラピー効果がある。
ペットボトルのお茶とは、全くの別物。

「黄金桂」は、発酵度が比較的低く、「黄旦」という種類の茶樹から作られ、“桂”は金木犀(キンモクセイ)を意味し、強すぎない甘りで、非常に飲みやすい飽きのこない味。花は添加されていない。
水色は美しい黄金色で、“烏龍茶の女王”と呼ばれる。
ペットボトルで「金の烏龍茶」と呼ばれ有名になった。

■「鳳凰単叢(从)」

広東省には、武夷岩茶と同様の条型茶(長い茶葉)で、南の岩茶とも呼ばれる「鳳凰単叢(从)」がある。
「単叢」とは、茶樹のひとつひとつの株を独立して植え、他の茶樹を混ぜることなく、一株ごとに単独で製茶したお茶。種類は、60種とも80種とも言われる。
香りにより「蜜蘭香」,「芝蘭香」,「黄枝香」,「杏仁香」,「桂花香」,「冬片」などが知られている。

鳳凰単叢の品種は、水仙種のため、ポリフェノール分が多く苦みが出やすいので、茶葉の量や浸漬時間を調整する。

水仙種は、武夷山の武夷水仙、安渓地区の閩南水仙、広東の鳳凰水仙がある。

中国茶の選び方 その5(台湾中発酵烏龍)

台湾烏龍は、茶樹の種類や発酵度の程度によって、色々な種類が作られているが、清香系烏龍は前述しているので、ここでは、コクのある中発酵以降の台湾茶を説明する。

中度発酵タイプは、本来の安渓の鉄観音の技術で作られた「凍頂烏龍」があるが、現在は、高山茶の影響で、清香系になってきている。

そういう中で、しっかりした発酵を守り製造されているのが、「木柵鉄観音」。中度の発酵で、丁寧な火入れが行われて、「鉄観音種」のどっしりとコクのある烏龍茶。

しかし、この茶の生産量は非常に少なく偽物も多い。そのため、正式に作られたものを「正宗木柵烏龍茶」として、区別して販売されることもある。

また、まったく茶畑の手入れをせず、無農薬・無肥料の草ぼうぼうの畑で米の害虫としてしられるウンカの一種「チャノミドリヒメヨコバイ」にわざと新芽を噛ませ、新芽がこの虫の分泌物質により変色し、丸まった形になって成長が止まり甘味が濃縮される。この茶葉を原料に烏龍茶としては最大に発酵(約50〜70%)させたお茶がある。

この茶は、古くから欧米に輸出され、紅茶に近いことから英国貴族に好まれた。製茶葉は、白・緑・黄・紅・褐色など色とりどりの美しさで、フルーティーな芳香と蜂蜜のような甘みある味わいから、東洋美人(オリエンタルビューティー)や台湾を意味するフォルモサの名をとって"フォルモサウーロン"とも呼ばれる。別名、「白毫烏龍茶」や「香檳烏龍茶」などとも呼ばれる。

中国茶の選び方 その6(中国緑茶)

緑茶は、中国茶生産量全体の約70%を占め、中国全体で一番飲まれており、一千種類を超えるともいわれる。
その中国緑茶の中で最も有名で、頂点に立つ緑茶が「西湖龍井茶」。上海からバスで2時間ぐらい南方に位置する浙江省杭州の西湖周辺で栽培されている。「獅峰」「梅家塢」「西湖」地区のものが有名。

清明節(4月5日ごろ)の前に摘まれたお茶は「明前茶」と呼ばれ極品とされる。龍井茶は、畑や生産時期によって茶葉はランク分けされ、市場価格も大きく上下する。
一時は、他地区のお茶も「龍井茶」として販売されていたが、名称が使用禁止となった。
台湾にも「台湾龍井茶」があるが別物。

西湖は、「お茶のふるさと」ということで、大々的に街作りをしており、現在では数百とも言われる「茶藝館」のほか中国茶葉研究所や中国茶葉博物館などがある。
数年前に、中国国際茶文化研究会の初代会長王家揚氏が尽力されて、中国茶藝師資格制度(中国国家認定職業資格)がスタートした。今では、西湖に隣接する中国茶藝師訓練センターで多くの日本人が研修を受けている。

緑茶は、碧螺春、黄山毛峰、六安瓜片、信陽毛尖、都塩ム尖のほか、太平猴魁、廬山雲霧茶、経山茶、安吉白茶、開化龍頂などに人気がある。
しかし、中国緑茶は日本ではまだまだほとんど知られておらず、中国茶藝店でもそれほど人気がない。

緑茶は「不発酵」として分類されるが、中国緑茶のほとんどは、軽い「日光萎凋(天日干し)」を行った後に、釜炒り等で仕上げられるため、完全に酵素が失活するまでに時間がかかるので、わずかであるが酵素反応が進み、日本緑茶と違い、味や風味が違い、さっぱりした甘みのある苦みが少ない味。これらのお茶の味は、食生活との関連も深く、日本茶の苦みにおどろく中国人もいる。

一芽一芽手摘みされた茶葉の形がすばらしい。中国では、茶葉の形も、味より優先されることもあり、グラスの中で揺らぐ茶葉も眺めて楽しむ。

中国茶の選び方 その7(白茶・黄茶)

■白茶
 製造方法は、茶葉が重ならないように並べ、日光萎凋(天日干し)で水分が30%位になるまで
 しおれさせ、その後天日乾燥、風乾、烘焙(hongpei)などで乾燥しただけのもの。
 お茶は「寒」の飲み物といわれ、身体の熱をとる作用があると考えられているが、
 白茶は、特に、熱をとる作用にすぐれている。

<白茶の種類>

 「白毫銀針」
   一芯一葉の「白芽」の銀色の産毛に覆われた針のような新芽の形から、
  銀針(シルバーニードル)と呼ばれる。かつては歴代皇帝へ献上されていた。
  紅茶のグレード名称に使われる「Pekoe」(ペコ)は、白毫銀針の「白毫」の福建語読み。
 「白牡丹」
   芯が少し成長し、銀針の規格に合わない一芯一葉または一芯二葉で作られる。
 「寿眉」
   銀針白毫用に摘んだ茶葉の「葉」の部分のお茶。

■黄茶
 製造は、茶葉を乾燥させる途中に、高温多湿の場所に放置し、菌の働きで発酵させる
 「悶黄(menhuang)」という工程が特徴。これにより茶葉が黄色くなる。

<黄茶の種類>

 「君山黄芽」
   湖南省洞庭湖君山島の黄茶
 「霍山黄芽」
   安徽北部霍山の黄茶
 「蒙山黄茶」
   四川省雅安県〜名山県付近にある蒙山の黄茶
 「海馬宮茶」
   貴州省の黄茶

白茶や黄茶は、ある程度中国茶になじんでから楽しむ方が良い。グラスなどで淹れて、茶葉が上下する美しい姿を楽しむ。

中国茶の選び方 その8(中国紅茶)

紅茶の等級は、オレンジペコーとかペコーなどとして区分される。この等級とは品質のことではなく茶の葉の大きさや形による区分。

<紅茶の種類>

【1】工夫紅茶
  祁門紅茶,滇紅(雲南紅茶),川紅(四川紅茶),寧紅(江西紅茶)など
【2】小種紅茶
  正山小種紅茶
【3】分級紅茶(紅砕紅茶)
  国際基準に合致するよう作られた紅茶。九割以上を占める。

「祁門紅茶」
  17世紀以降福建省で紅茶の生産が開始し、ヨーロッパへ大量に輸出されるようになった。
  その福建省の成功にならい、1875年ごろから安徽省祁門でも紅茶が開発された。
  1915年パナマで開催された世界食品展で金賞受賞し、インド産のダージリン、
  スリランカ産のウバと並んで、世界三大紅茶のひとつに数えられている。
  この紅茶にベルガモットの香りを着香したものが「アール・グレイ」。
  祁門紅茶は、ポリフェノールが少ないため、苦味がほとんどない。
「滇紅(雲南)紅茶」
  かすかにスモーキーでやわらかな味わい。
「正山小種」
  茶木は、背が低く、葉が小さいため「小種」といわれ、最終工程段階で松の木で
  薫煙加工されるため、クセのある味。
「茘枝(ライチ)紅茶」
  荔枝の香り付けをした紅茶。
「九曲紅梅」
  浙江省杭州市西湖周辺で生産され、龍井茶とともに「一紅一緑」といわれる銘茶。
「金毫滇紅」
  新芽のゴールデンチップ(金毫)の1葉のみで作られた雲南省の貴重な紅茶。
  「雲南大葉種」というアッサム系の品種を使用した中国紅茶の代表格。
「阿薩姆紅茶」
  中国のアッサム品種の紅茶。味が濃厚なのでミルクティーに合う。
「英徳紅茶」
  広東省英徳県の紅茶で、茶樹は雲南大葉種と鳳凰水仙種から作られる。

中国茶の選び方 その9(黒茶)普洱アール茶

普洱茶は、大量の茶葉を高温多湿の場所におき、長期間に保管することで、チーズなどのように空気中の微生物により発酵させる「渥堆(wodui)」という工程を経て作られる。 この発酵方法は「後発酵」とよばれ、2種類の発酵方法がある。
「熟茶」は、人工的に菌をつけて強制的に発酵させ、短期間で仕上げるもの。
「生茶」は、何十年も保管し、自然醗酵させてたもの。

「七子餅茶」は、普洱茶を平たい円盤型に固めた緊圧(固形)茶で、運ぶのに便利なように、7個ずつ餅茶を竹の皮で包むことからこの名で呼ばれた。

普洱茶は、長期間保管することで、独特の発酵香と深いコクが生まれ、寝かせれば寝かせるほどまろやかで深い味わいになる。何十年も寝かしたものは非常に高価。
最近、価格が高騰しており、中国では投資対象にもなっている。

普洱茶は、脂肪分解酵素を持つ菌があることから、油を取るお茶として紹介される。
飲むときは、かびくさいため、第一煎目は、必ず捨て(洗茶という)から二煎目から飲む。

どうしてもかびくさく感じる時は、ジャスミン茶を少し入れると飲みやすい。

中国茶の選び方 その10(花茶)

茉莉花茶は、ジャスミン茶と呼ばれ、日本人良く知られており、人気があるお茶。

いくつかの製法があるが、緑茶の荒茶に、茉莉花(ジャスミン)の蕾を混合して、開花するときに花の香りが茶葉に移し、開花し終わったら花を取り出し、再び蕾を混合し、再び開花させて香りを吸着される。これを数回繰り返す。高級品は7次(7回)繰り返す。

普及品は、花を直接混ぜたものや香料で着香したものがある。粗悪品は、入浴剤のような香りのものまである。

蕾で着香した茉莉花茶は、嫌みのない爽やかな香りで、さっぱりしたおいしさ。

もともと、南宋時代に製造が始まったとされ、良質な緑茶が手に入らないため、花を混ぜて飲んだことがはじまり。宮廷で現在のような形になっていった。

茶葉は、福建省の大白茶の白い産毛の生えた新芽部分が使われ、茶葉を珠状に丸めたものは、「茉莉白龍珠」「茉莉珍珠」「真珠花茶」などと呼ばれる。海外でも「ジャスミン・ドラゴンボール」と呼ばれる人気のお茶。

「白龍珠」よりも良質のジャスミン茶がある。碧螺春の茶葉を使った「茉莉碧螺茶」は、散茶タイプだが、良質の緑茶の味がマッチングしたすばらしい味。

茉莉花以外にも、玫瑰花(バラ)、菊花、桂花(キンモクセイ)などの花茶に人気がある。

中国茶の選び方 その11(工芸茶・茶外茶)

■工芸茶とは
茶葉を1枚1枚、糸でかがり牡丹の花のような形にしたり、貝のような形に糸で縛った茶葉の中から、白い菊の花や赤い花が飛び出してきます。茶葉のブーケを目で楽しみ、花の香りや味も一緒に楽しめるお茶です。

工芸茶の性質上、大きな葉っぱを表現したりするため、それほど良質のお茶は使いません。

何煎か飲んだ後、良質の緑茶を注いで、長く楽しむ方法もあります。

工芸茶は、いろいろな名称がありますが、適当に名前が付けられることもあります。どのお茶とどの花が使われているか確認して購入して下さい。

茶の品質にも大きな差があります。緑茶やジャスミン茶をベースに作られるので、保管が長期のものや保管状態が悪いものは避けましょう。また、花が使われているため、農薬検査のしっかりしたものを選ぶことも重要です。

■茶外茶・健康茶
お茶ではないが、柿の葉やイチョウ葉などの葉っぱ類やクコの実やゴーヤなどをお茶に例えた茶類を茶外茶として分類しています。

甜茶,杜仲茶,ハブ茶(決明子), 苦瓜茶(ゴーヤ茶),蕃柘榴茶(グアバ茶),サンザシ(山査子)茶,人参鉄観音,八宝茶,陳皮,桑の葉茶,柿の葉茶,ナツメ茶,竹観音茶(苦茶),苦丁茶,羅布麻茶など,

減肥茶,美白茶,虫糞茶,七葉胆参茶,羅漢果茶,苦甘露,桃花茶,雪茶,ウコン茶,ルイボスティ,バナバ茶,マテ茶,ドクダミ茶,はと麦茶,ハスの葉,目薬の木茶,イチョウ葉茶,熊笹の葉茶,紅花茶,センナクキ茶,ギムネマ茶,ビワ茶,ローズヒップティ,スギナ茶,ギャバロン茶など,

茶外茶や健康茶は、漢方薬として用いられている原料使用したものも多く、茶外茶の健康効果は、研究成果として認められています。

お茶によっては、薬効の強いものもあり、自分の体質や飲み方など注意して飲む必要があります。